北朝鮮国内と中国は、金正恩を金王朝の三代目として認知したようだ。

現状はどうであれ、共産主義を看板に掲げる国家において世襲が行われるのはいかがなものかと思うが、独裁体制を形成する過程で意見を言える連中を徹底的に粛清したために、3代世襲が成立してしまったようだ。

北朝鮮は、マルクス主義の実現を目指す共産主義の国家というよりも、金家の国であり、金家とその取り巻きだけがよければそれで良いようで、その下には、金家を支えるために、国民が存在する国であると見るほうが正しいと考えている。

このような体制を正当化させるために、主体思想が存在していると言える。

過去に調べた金家のルーツを読みなおしてみたが、いまだに解けない疑問がある。

それは初代の金日成は、ソ連によってすり替えられた替え玉ではないか?という説だ。

1945年以前の朝鮮半島は、日本領であったが、日本の支配に反発する輩も少なからずいた。

そうした輩が群れをなし、組織したのが東北抗日連軍と呼ばれる反日パルチザンだった。

反日パルチザンは、在朝鮮日本軍によって徐々に追い込まれ、金日成はソ連沿海州へと逃亡し、1945年8月以降に元山に戻ってくる。

このころまで、金日成の反日活動は英雄化しており、ソ連から朝鮮半島共産化の主導者に指名されていた。

しかし、元山に降り立った金日成を見た人の中には、噂の金正日とは違うという声もあった。

噂に聞いている金日成は、白髪の老人であるとされていたが、そこにいるのは若い人物であり、信じない人もいたと言われている。

似たような話はいくつもあり、朝鮮戦争直前に訪朝したソ連の使節団の歓迎パーティーの席上でも、金日成のダミー説を打ち消すために、使節団がダミー説を打ち消すために躍起になったという話もある。

この手のたぐいの話は、ネット上にいくつもあるし、表にはでないが日本共産党内部でも同じような話がある。

このことから、金日成がソ連の替え玉である可能性があるが、現状では確認できない。

摩訶不思議な国だが、国家として成立している以上は、無視できない。