今週は、FRBのカストディー残高に注目です。

 カストディー残高には、アメリカの国債を外国の政府などがどれだけ購入しているのかを表すもので、これまでは日本や中国など外貨準備が豊富な国が大きなウェイトを占めてきましたが、世界的な経済減速のなか、日本や中国の購入意欲は衰え、代わって産油国が台頭してきました。

 産油国の原資は当然ながら、原油を販売して得た外貨です。2004年から原油価格が上昇し続けてきましたので、カストディー残高に占める産油国の比率は徐々に高まってきましたが、ドルの暴落、原油価格の下落などが引き金となって、産油国がアメリカ国債を手放し始めているようです。

 この流れがどのようになるかによって、円安ドル高になる可能性もあり、今週のカストディー残高がどのような指数を示すのか要注目です。