原油価格が、115ドル前後でもみ合っている。

 7月上旬の147ドルがトップで、それ以降原油価格が段階的に下げているが、季節要因もあってか115ドル前後で揉み合っている様子だ。

 国内のアナリストの予想では、長期展望では、100ドルの下値トライが続くとの予想のようだが、GSの予想では、年末には再び140ドル台に乗せてくるとのレポートもでており、実需買いが本格的になるのがいつなのか、投資規制を受けて資金を引き揚げた機関投資家の動向、世界経済の動向、ドルに対する他通貨の動向に注目が集まる。

 日本国内でも、原油価格の上昇を受けてガソリンがレギュラーで180円となったが、現在は170円−175円に下がり、今後2ヵ月は段階的に5円から10円程度下がり、10月頃は160円前後になるのではないだろうか?

 市場にポジティブな情報が出れば150円割れもありえるだろうが、原油が100ドルを割れない限りは、ガソリンも150円割れは遠い話だろう。

 ドル円相場が108円−110円の間で、安定している。ドルユーロでは、ヨーロッパ域内でも経済悪化が深刻化してきたため、ユーロが売られる展開となっている。

 ヨーロッパ、アメリカの経済悪化が懸念され、世界経済の減速が深刻化してきて、利下げの可能性がでてきたため、ドル、ユーロに対するすべての通貨は下がっている。

 円ユーロも、3ヵ月ぶりに150円台に入っり、160円前後でしばらくもみ合い、年末にかけて140円台割れを目指す展開となるのではにないだろうか?

 円ドルは、先日の通貨当局の介入計画などが明るみになったことや、アメリカの輸出を維持、インフレ対策の関係などから110円が居心地のいいポジションなのだろう。
今後も、ネガティブな内容がない限りは、しばらくは110円前後で揉み合うのではないだろうか?

 以上のことを踏まえると、日本経済の年内の回復は見込めず、2009年も回復時期の判断は2009年半ばまで判断据え置きとなるだろう。
 アメリカの住宅価格、インフレ上昇率いずれも重要で、実需買いがいつ入るのか要注目です。