ヨーロッパ内だと、TAXは別で1ユーロで国内線のチケットを売り出すことはありますが、今回は…

なんと、イタリアのナショナルフラッグ「アリタリア航空」の経営権を1ユーロでもいいから売却したいと大株主の政府が言っているそうだ…

たった、1ユーロでナショナルフラッグを売却するなど考えられないが、それだけ不採算で赤字を垂れ流す会社なんだろう…

財務諸表は、イタリア語で書いてあったので読めませでした…

まぁ、9.11同時テロ以降航空業界は、東アジアや中東、中国などの経済発展が著しい国以外ではどの会社も業績がぱっとしない。

最近になって、ようやくコンチネンタル航空などがチャプター11を脱出したりしている様子だが、原油高の影響などもあって長期的な視点ではまだまだ不透明な業界だ。

また、長期的な視点でみると不透明なだけに業界の再編が頻繁に起きている。

たとえば、今回のアリタリア航空も政府が1ユーロなんて値段をつける以前は、ファウンドやらオイルマネーで潤うロシアのアエロフロート国営航空などが交渉していた。

しかし、いずれも失敗した。

まぁ、航空会社の運営はリスクが大きいし、期待するほどのシナジーも得られるとは考えにくい。

過去に、アメリカでもシナジー効果(国内のネットワーク拡充と規模の経済の追求)を期待して、大手の航空会社が中堅企業を買収した例はいくらでもある。

たとえば、いまはなきパンナム航空がナショナル航空を1970年代に買収したが、期待したほどの効果を得られなかった。
また、90年代ではアメリカン航空が西海岸のリノに拠点をもつリノ航空を買収したが、失敗、そのご2002年にTWA航空を買収するも失敗している。

このように、航空会社は規模を大きくすれば必ずしも成功するわけではない。

最近では、欧州域内でKLMオランダ航空をエールフランスが買収したが、経営権においてある程度の自由をエールフランスは保障しているが、これでは規模の経済は限定的だろう…

アエロフロートもアリタリア航空を買収して、西欧でのネットワーク拡充などを狙ったのだろうが、こちらは西欧とロシアの政治的な問題などもからんで買収合意には至らなかったようだ。

はたして、アリタリア航空はどうなるのだろうか?

休みや遊びが大好きで仕事が二の次というお国柄ゆえに、買収しても買収した企業がうまくコントロールできるかも疑問だ…

今後の動向に注目したい…